プリアンプはマイクロボルトオーダーのきわめてデリケートなオーディオ信号を扱うために、電磁気的なノイズや外部振動の影響を受けやすいコンポーネントです。Flight PRE MK3はプリアンプとしての使い勝手を損なわない1シャーシとしながら、ノイズ源となりやすい電源部をオーディオ部から独立させた斬新な構造を採用しています。
電源部をシャーシ下段に、オーディオ部をシャーシ上段に配置したものがそれで、Flight
PRE MK3ではアンプ筐体内部を上下2層に分割。オーディオ部、電源部の分離・独立を明確にするとともに、仕切りとなるプレート、およびオーディオ部を囲うトップカバーには、分厚いダンピングシートを貼り付け、マイクロフォニック雑音の発生を抑えています。
ボリュームには、低ノイズ・高精度な金属箔抵抗器をリレーで切り替えるコンスタント・インピーダンス設計ボリュームを採用。可変抵抗器では避けられないボリューム位置によるインピーダンスの段間不整合をなくし、1MHzを超える広帯域と250V/μsのハイスルーレートを実現。0.5dBステップ・ゲイン127dBまでのきめ細かなコントロールができます。
また、入力バッファ、入力段、カレントミラー、出力段と、信号回路はすべてディスクリートパーツ構成となっており、ここにはオーディア独自のカレントフィードバック回路を採用。純A級バイアス動作とし、高電流・低ノイズの出力を可能にしています。
電源部には、L/Rch独立、そしてコントロール回路も独立させた3つのトロイダルトランスを搭載。L/Rch用は50VA、コントロール回路用は30VAの電源容量となっており、いずれもトランスコア・プレートには高圧樹脂充填が施されています。L/Rch用のそれぞれの電源回路には、ファストリカバリーダイオードを4個、ハイスピード応答の3,300μF電解コンデンサーを8個使用。また、コントロール回路用の電源回路にはEMIフィルターが設けられています。
入力は、RCAアンバランス4系統とXLRバランス2系統を装備。一方、出力はRCAアンバランス2系統(うち、1系統はREC OUT出力)、XLRバランス1系統を装備。入力の切り替えには不活性ガスを封入した金メッキ接点のリレーを使用しています。
使い勝手の面では、8bitマイクロプロセッサーを使用したフルロジックコントロール方式を採用。電源オン/スタンバイ、入力切り替え、ボリュームコントロール、ミュートなどの操作は、付属の赤外線リモコンからも行うことができます。また、音質面に配慮し、コントロール回路はフロントパネルの背面にメタルシールドで格納されています。
キャビネットはレーザーマシン加工機、NC工作機を用いた高剛性アルミ製となっており、キャビットの内側には導電性を高めるクロームメッキ処理が施されています。また、フロントパネルはアルミインゴットから直接加工されたもので、最厚部は25ミリにも及ぶもの。さらに、フロントパネル表面は、ボタン、ノブ、脚部と合わせて、ガラス微粒子を混ぜた特殊ペイントを施し、堅牢性、耐久性とともに美しさを両立させています。
Flight PRE MK3の主な仕様
| 全高調波ひずみ率 |
0.05%以下 |
| 周波数特性 |
3Hz〜1MHz−3dB |
| S/N比 |
105dB |
| スルーレート |
200V/μs以上 |
| ゲインコントロール |
−90dB〜+10dB(最小〜最大) |
| ゲイン分解能 |
0.5dB |
| 入力インピーダンス |
51kΩ/680pF(シングルエンド)、30kΩ(バランス) |
| 出力インピーダンス |
12Ω(シングルエンド)、50Ω(バランス) |
| 消費電力 |
120W |
| 大きさ |
420(W)×113(H)×380(D)mm |
| 重量 |
11kg |
| 希望小売価格 |
898,000円(税別) |
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